このブログ内を検索
新しい記事
記事のカテゴリー
            
過去の記事
プロフィール
            
コメント
トラックバック
sponsored links
その他
無料ブログ作成サービス JUGEM
<< 『雪豹』 | main | 旅の名言 「金がないなどと……」 >>

「検索」が変える行動パターン

インターネットで欲しい情報を得ようとする場合、数年前までなら、まずヤフーのディレクトリなどを丹念に調べ、欲しい情報について書かれていそうなウェブサイトの見当をつけ、さらにそのサイトをくまなく読んで、あるかどうかもわからない情報を探すという、非常に骨の折れる作業が必要でした。

それでもインターネットが普及する前、1980年代の頃までなら、同じことをリアル世界の図書館や本屋まで足を運んでやらなければならず、さらなる時間と手間が必要でした。しかもリアル世界の場合、図書館や本屋の規模によって、物理的に手に入れられる資料は限られており、手間をかけたにもかかわらず、全てが徒労に終わる可能性もあったのです。

まるで宝探しみたいな話です。学者やモノ書きの人など、情報を探すプロならともかく、情報探しは、一般の人にとっては面倒でとても敷居の高い世界だったのです。

資料探しの訓練をある程度積んだ人や、職務としてかなりの時間をその活動に充てられる人を別にすれば、自分の欲しい情報を手に入れる手段は、知り合い同士のクチコミや、TVや新聞・雑誌の情報を受け身で取り入れるくらいでした。

それが今、検索エンジンの登場によって、状況が飛躍的に変わろうとしています。

例えば、TVで美しい南の島の映像が流れていて、「きれいなところだな、どういう島なんだろう、自分でも行くことができるのかな?」とフト思ったとします。

以前なら、まずは家にある簡単な地図帳で、どこの国の島なのか、その位置を調べたり、図書館や本屋で百科事典やガイドブックを調べたりして、もっと詳しい情報を得ようとしたでしょう。

しかし、家に地図帳がなかったり、島が小さすぎて地図に載っていなかったりすれば、途端に調べるのが面倒になるし、図書館などに調べに出かけるとなると、さらなる時間と労力がかかります。それに、そこまで手間をかけても、結局何もわからず、すべてが徒労に終わるかもしれません。

かくして普通の人は、フト何かを思いついても、それについて調べるのは面倒なので、よほど心が動かない限り、その思いをそのままスルーしてしまい、次の行動に移ることなく終わっていたのではないでしょうか。

そして、そうである限り、南の島に行くといえば、ハワイとかバリ島とかグアムとか、誰でも知っていて無難なところに落ち着いてしまうかもしれないし、せっかくのひらめきや個人的な思いが、生かされることなく消えてしまっていたかもしれません。

その点、検索エンジンのすごさは、家にオンラインのパソコンさえあれば、フト思いついたことを入力してみるだけで、それなりの反応が即座に返ってくるということです。

例えば、南の島の例でいえば、島の名前さえ知っていれば、一瞬のうちに検索結果がズラリと表示されるので、そこから自分の欲しい情報をさらに探していくことができます。

それに、島の名前を半分忘れてしまったりしても、知っている一部の情報をいくつか入力すれば、その島の情報にたどり着ける可能性が高いのです。これは実にすごいことです。

フト何かを思いついたとき、パソコンの電源が入っていれば、その人に必要とされるのは検索エンジンに何かひとこと入力するだけです。欲しい情報を求めて行動を起こすのは、実に主体的な行為なのですが、その最初の一歩は、キーボードからほんのひとこと入力する手間だけなのです。

もちろん、表示された検索結果を見て、次にどのサイトを見るべきか判断したり、検索結果によってはキーワードを追加して、結果をさらに絞りこむ必要もあるでしょう。サイトから情報を手に入れた後、さらに詳しく本やガイドブックで調べる必要が出てくるかもしれません。

しかし重要なのは、フト何かを思いついてから、最初の行動を起こすまでの敷居がものすごく低くなったということなのです。

検索エンジンを使って調べた結果、その思いつきは、たいして魅力的でないことが分かるかもしれません。先の例で言えば、検索エンジンからいくつかのウェブサイトをたどり、ある島の情報をざっと調べてみたら、島の風景や観光施設、旅行者の評判などがあまりパッとせず、どうもわざわざ行くほどでもなさそうだな、と感じるかもしれません。

しかし以前なら、面倒くさいのできちんと調べず、その島のことが頭の隅にひっかかったまま、無駄に何日も宙ぶらりんの状態で放置していたかもしれないのです。その島に行く必要はなさそうだ、という結論がすぐ出れば、別のアイデアに気持ちを切り換え、集中することができます。これは、見通しも情報もないまま、中途半端に待たされないで済むということでもあるのです。

こうして各個人が、それぞれの心に浮かぶちょっとしたアイデアを逃すことなく、検索エンジンを使って気軽にネット世界から情報を集め、面白そうなアイデアを絞り込んだうえで、リアル世界でのさらなる行動に移るというふうになっていけば、以前よりもずっと高い確率で、それぞれの趣味や嗜好に合った情報、モノやサービスに出会うことが可能になるでしょう。

そして、それが生活のあらゆる側面に広がっていくことで、生活と行動のパターンは大きく変化していくはずです。

しかしもちろん、物事には光と影の両面があるものです。検索エンジンを通じてあらゆる情報源にアクセスできるようになったということは、気軽な気持ちでアクセスしたウェブサイトを通じて、この世の闇の部分にも簡単につながる可能性がある、ということでもあります。世の中には、これが恐ろしくて、ネット世界へ足を踏み入れるのをためらう人もいるでしょう。

それに、昔のように、ちょっとした情報を手に入れるのに四苦八苦していた時代は、それはそれで宝探しのような楽しみや、果報をひたすら待つことの楽しみもあったかもしれません。

全ての情報とはいえないまでも、ネット世界を通じて、それなりの情報が一瞬のうちに手に入ってしまうということは、ある意味ではそうしたなつかしい楽しみを失うことなのかもしれません……。

at 21:00, 浪人, ネットの旅

comments(0), trackbacks(0)

スポンサーサイト

at 21:00, スポンサードリンク, -

-, -

comment









trackback
url:http://ronin.jugem.jp/trackback/161