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タマンヌガラで天狗気分

マレーシアのタマンヌガラ国立公園に滞在していたときのことです。

この公園は、熱帯雨林のジャングルと野生動物ウォッチングを楽しめるというのが最大の売りなのですが、マレー半島の内陸部にあるために、マレーシアの主要な観光コースからは外れています。また、野生動物の方も派手に現れるわけではなく、ジャングルの中に設けられた質素な観察小屋で、夜を徹して辛抱していないと見られないため、ちょっとした観光気分では歯が立たない、ある意味では「玄人好み」のスポットと言えるでしょう。

そんな公園にも、誰もが気軽にジャングルを楽しめる、キャノピー・ウォークウェイという施設があります。

キャノピーとは熱帯雨林の林冠、つまり地上数十メートルにまで成長するジャングルの木々が、太陽の光を争うようにして枝葉を茂らせている上層部分を意味しています。この部分に大木同士をつなぐ細い吊り橋が架けられていて、そこを歩きながら、ジャングルの上の方がどうなっているのか観察できるようにしてあるのです。

料金を払い、階段を昇っていくと、木漏れ日の射し込む道が空中に伸びています。吊り橋の幅は一人がやっと通れるくらいで、当然ゆらゆらと揺れています。

昔、「MYST」というアドベンチャーゲームが話題になったことがありますが、その中に出てくるツリーハウスを思い出しました。鬱蒼と茂るジャングルの中に空中廊下が続いているのは、なかなかシュールな光景です。

吊り橋は最大で地上40メートルの高さがあります。もし都会にこれと同じ高さの吊り橋があって、ビルとビルをつないでいたら、恐ろしくてとても歩けないかもしれませんが、ここでは周りに人工物がなく、高さを比較する対象がないせいか、あまり高いという感じはしません。

それでも歩いていると、さすがに尻の穴がこそばゆくなってくるというか、何となくそわそわして早足になり、じっくりと観察を楽しむという気分ではありません。

考えてみたら、これはオランウータンと同じ視点から森の中を眺めていることになります。私たち人間はふだん地面の上を歩きながら、時々木々を見上げるだけですが、キャノピーに住んでいる動物たちは、こうやっていつも上の方から地上を見下ろして生活しているんだなあ、ということが改めて実感できます。

ふと、天狗も木から木へと自由に飛び移るという話を思い出しました。森の中を風のようにヒョイヒョイと飛び回りながら、地上の人間を見下ろしている天狗たちの目にも、世界はこのように見えているのかもしれません。

天狗ほど身軽ではない私は、へっぴり腰でヨロヨロと進むだけですが、少しだけ天狗気分を味わいながら、つかの間の空中散歩を楽しんだのでした。


記事 「退役軍人とジャングルトレッキング」

at 19:23, 浪人, 地上の旅〜東南アジア

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