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『旅に出ろ! ― ヴァガボンディング・ガイド』

評価 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります

この本は、放浪(ヴァガボンディング)に憧れ、広い世界に向かって一歩を踏み出したいと考えている人に向けて書かれた、放浪の旅への入門書です。

 放浪とは、日常の生活をある程度の期間離れ――例えば六週間とか、四か月とか、あるいは二年とか――自分なりのやり方で世界を旅して回ることだ。
 また放浪とは、旅という行為を超えたひとつの人生観でもある。それは情報化時代の可能性をフルに活用し、選択肢を増やすことであり、同時に日常の生活の中に冒険を、あるいは冒険の中に日常の生活を見出すことでもある。放浪とはひとつの生きる態度であり、さまざまな人や土地に純粋な興味を抱き、真の意味での探検家となって世界に接することなのだ。


監訳者であるロバート・ハリス氏が、序文の中で、この本の内容を適切に要約しているので、その一部を引用します。

 まず注目すべきは、作者が本の半分近くを旅に出るまでの過程に費やしていることだ。「なぜ旅に出るのか」「なぜ旅に出ないのか」というチョイスの問題。実際、「金がなくちゃ長い旅はできない」「無限の時間がなければダメだ」という神話、迷信にとらわれていて、本当にしたい旅をしていない人は多い。この迷信が定着している理由を一つ一つ検証していく。旅に出ない自分に対する言い訳をもし取り除いたらどうなるか。自分が日常に追われていて、旅というのは贅沢だという固定観念を一つ一つロジカルに崩していったらどうなるか。この問いかけは新しい人生観へと発展していく。そして旅を人生の一部にするという魅力的な選択もあるよ、と読者に提示していく。
(ロバート・ハリス「一歩踏み出せば、世界は広がる」より)


重要なのは、勇気をもって第一歩を踏み出してみることです。

 何でもやってみれば何とかなるものだ。意志さえあれば、いつの時代でも、旅に生きることはできる。この本は、まずその第一歩をどう踏み出していくのか、我々に提示してくれる。何を捨て、何を取るのか。どんな知識を吸収し、どんな用意をすればいいのか。そして、どんなスタンス、心構えを持てばいいのか。
(同上)


そして本書の後半では、長い旅に出た後、危険を回避し、旅人の陥りやすいさまざまな問題を乗り越えながら、いかに自分自身の旅を創りあげていくか、そのための実践的なアドバイスとともに、著者のロルフ・ポッツ氏が自らの体験からつかみ取った、旅の本質に関する鋭い洞察が述べられています。

また、偉大な放浪者たちの名言や、同時代の旅人たちの生き生きとしたコメントも随所に散りばめられています。

これから旅に出ようと考えている人、旅に出るべきかどうか迷っている人には本書の前半部分を、長旅の途上にいる人や、旅を終えた人には、本書の後半部分を読むことをおすすめしたいと思います。

特に、長い旅に疲れ、煮詰まってしまったと感じている人は、本書の後半部分を読むことで、自らの経験を改めて振り返り、旅の新しい方向性を見出すきっかけになるかもしれません。

私個人としては、ロルフ・ポッツ氏の旅に対する考え方に強い共感を覚えます。また、今までに、こうした形で放浪の旅について実践的に語った本を読んだことがなかったので、とても新鮮に感じました。

ただ、紙面の制約によるのか、個別のテーマについてポッツ氏が十分に言い尽くしていないように感じられるところがあり、翻訳のためか少々意味の取りづらい文章もあります。いつか、日本人の放浪者の手によって、こうした形で放浪のノウハウと「放浪の思想」がまとめられ、旅にも持参できるようなコンパクトな本として出版されたらいいな、と思いました。


本の評価基準

 以下の基準を目安に、私の主観で判断しています。

 ★★★★★ 座右の書として、何度も読み返したい本です
 ★★★★☆ 一度は読んでおきたい、素晴らしい本です
 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります
 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください
 ★☆☆☆☆ 人によっては得るところがあるかも?
 ☆☆☆☆☆ ここでは紹介しないことにします

at 18:50, 浪人, 本の旅〜世界各国

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