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『日本浄土』

評価 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください

この本は、写真家の藤原新也氏が日本各地を旅し、島原、天草、尾道、能登など、日本の地方の現在を写真とともに伝える紀行エッセイです。

あとがきで彼自身が「これまで行って来た数多くの旅の中でもっとも目立たない地味な旅」と書いているように、旅のエピソードや、それを描く藤原氏の筆致、そして本書に収められた写真にも、取り立てて目をひくような派手さはありません。

それでも、五島うどんを食うためだけに五島列島まで出かけたり、天草ではママチャリで旅することを思い立ち、中古のママチャリの買い物カゴに、なぜかまねき猫の置き物を入れて走ったりと、地味ながら随所に藤原氏らしさがにじみ出ていて楽しめます。

また、この本に収められた小さな旅の多くが、彼の人生に何らかの結びつきのある場所をたどる旅です。旅先の風景を幼少の頃の思い出と重ね合わせたり、あるいは今は亡き親しい人々を追憶するような旅は、時の無常を感じさせずにはいませんが、一方でそれは、過去と現在が静かに交錯する、味わい深い旅でもあります。

ちなみに、この本の中には、明治生まれの藤原氏の父が、駆け落ちの最中に野犬の群れと立ち回りを演じたという話が出てきます。私はそれを読んで、藤原氏がガンジス河の中洲で野犬の群れと対峙したエピソード(『黄泉の犬』参照)を思い出し、やっぱり親子だな……と思いました。


本の評価基準

 以下の基準を目安に、私の主観で判断しています。

 ★★★★★ 座右の書として、何度も読み返したい本です
 ★★★★☆ 一度は読んでおきたい、素晴らしい本です
 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります
 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください
 ★☆☆☆☆ 人によっては得るところがあるかも?
 ☆☆☆☆☆ ここでは紹介しないことにします


JUGEMテーマ:読書

at 18:48, 浪人, 本の旅〜日本

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