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『チャーリーとの旅』

評価 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります

ジョン・スタインベック氏は、『怒りの葡萄』や『エデンの東』で知られる、アメリカのノーベル賞作家です。彼は、若い頃にアメリカ各地を放浪し、その後も世界のさまざまな土地を旅してきましたが、58歳になったとき再び、激しい「放浪病」に取り憑かれてしまいました。

彼は、ピックアップトラックの荷台に住居スペースのキャビンを載せたキャンピングカーを特注し、1960年、老犬チャーリーとともに、反時計回りにアメリカをぐるりと一周する16,000キロ、4カ月間にわたる長い旅に出ました。

すでに老いを感じ始めていたスタインベック氏にとって、愛犬と一緒とはいえ、一人でひたすらハンドルを握り続ける旅というのは、決して楽なものではなかったようです。ただ、国内では広く顔と名前の知られていた彼が、自分の正体に気づかれることなく、アメリカの現実の姿に直接触れることができるという点では、これは素晴らしいアイデアでもあったのです。

ただ、彼は分別をわきまえた大人なので、旅先で若者のように羽目を外すこともなければ、重大トラブルに巻き込まれるようなミスもしません。また、外国への旅とは違って言葉の問題はないし、自分で運転するとはいえ、あふれんばかりにモノを詰 め込んだ、新品のキャンピングカーによる優雅な旅でもあります。

そういう意味では、この旅行記に、冒険的な荒々しさや、全く未知のもの、エキゾチックなものとの出合いを期待することはできないかもしれません。

それでも、秋から冬にかけての季節の移ろいや、州ごとに異なる風土、そこで出会った印象的な人々の姿が、簡潔で本質をつく鋭さと、同時に温かさとユーモアにあふれた素晴らしい文章で描き出されています。

また、旅先での出来事について、アメリカという国や現代の文明について、そして旅について、折りにふれてさまざまな考察が繰り広げられているのですが、それらはスタインベック氏の豊富な人生経験とバランス感覚に裏打ちされていて、味わい深く、安心して楽しむことができます。

旅といえば、何となく若者の特権みたいなイメージがありますが、この本を読めば、旅は幾つになっても始められるのだということ、また、人生経験を積んだ人間にしか生み出せない旅のスタイルや味わいというものもあるのだということが実感できるのではないかと思います。


本の評価基準

 以下の基準を目安に、私の主観で判断しています。

 ★★★★★ 座右の書として、何度も読み返したい本です
 ★★★★☆ 一度は読んでおきたい、素晴らしい本です
 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります
 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください
 ★☆☆☆☆ 人によっては得るところがあるかも?
 ☆☆☆☆☆ ここでは紹介しないことにします



JUGEMテーマ:読書 

at 18:54, 浪人, 本の旅〜南北アメリカ

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