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『ショットガンと女』

評価 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください

この本は、インド旅行記の名作『印度放浪』などで知られる写真家の藤原新也氏による旅のエッセイ集です。

今回の作品は、藤原氏の他の旅行記とは趣向が異なり、彼がこれまでの旅の中で体験してきた「実に単純で即物的な」エピソードのいくつかを、モノクロの写真とともに語るというものです。

たとえば、ショットガンを携えてインドの女郎屋に乗り込んだ話とか、バリ島で花を餌にして魚を釣った話とか、アテネでしつこくつきまとう詐欺師をやりこめた話とか、あるいは、アメリカで奇妙な墓参りに同行した話など、少々荒っぽい話から、しみじみと心に残るような話まで、全部で32の多彩なエピソードが収められています。

ショットガンの話などは、本当なのかどうか、にわかには信じがたいところがあるし、トルコで手に入れたというその銃をどうやってインドまで持ち込んだのかなど、具体的にいろいろと疑念も湧くのですが、まあ、何十年も昔のことではあるし、他の人にはともかく、藤原氏ならそういうことができてもおかしくないかな、という気はします。

それにしても、多くは若い頃のエピソードとはいえ、藤原氏もずいぶん荒っぽい旅をしてきたんだな、と思います。トラブルが旅を活性化するという彼の主張は、それなりに理解できるのですが、それは当然かなりのリスクを伴うものだし、あまり人にオススメできる旅のスタイルではありません。

それに、今はそういう危なっかしい旅というのは、あまり流行らないような気がします。

もっともそれは、ひとむかし前よりも私たちが賢くなったからというより、現地の情報が簡単に手に入るようになり、旅先で未知の危険や異質な出来事に遭遇する機会が減ったために、旅人がささやかな武勇伝を打ち立てるチャンスが減ってしまったということなのかもしれません。

あるいはまた、それは、私たちが安心・安全と引き換えに、退屈な管理社会の内側で生きることに慣れ切ってしまい、あえて旅の苦労やトラブルを覚悟してまで、その外部に躍り出ようとする意欲を失ってしまったせいなのかもしれません……。


本の評価基準

 以下の基準を目安に、私の主観で判断しています。

 ★★★★★ 座右の書として、何度も読み返したい本です
 ★★★★☆ 一度は読んでおきたい、素晴らしい本です
 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります
 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください
 ★☆☆☆☆ 人によっては得るところがあるかも?
 ☆☆☆☆☆ ここでは紹介しないことにします



JUGEMテーマ:読書 

at 18:39, 浪人, 本の旅〜世界各国

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