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『ゴーゴー・アフリカ〈上〉』

評価 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください

この本は、バックパッカー向けの雑誌『旅行人』を主宰する蔵前仁一氏が、1990年から1992年までの一年半、夫婦でアフリカ大陸を旅した記録です。上巻は北アフリカ・西アフリカ編で、1987年のエジプト、モロッコへの旅のエピソードも合わせて収録されています。

本書のハイライトは、アルジェリアのタマンラセットからニジェールのアルリットまで約600キロ、サハラ砂漠の道なき道を縦断する場面でしょう。

蔵前氏夫婦は、ニジェールで売るための中古車を運転してサハラ越えをするフランス人に同行させてもらえることになりますが、例によってその旅のドタバタが、イラストや写真を添えてユーモラスに描かれています。

この他、タッシリ・ナジェールの岩絵(アルジェリア)を見るトレッキング・ツアーに参加したり、ドゴン族の村(マリ)を訪れたりと、二人は観光的な見どころも押さえた旅を続けているのですが、本書全体を通してそれ以上に感じられるのは、西アフリカの旅の苛酷さです。

役人の堕落ぶりや度重なる政変、マラリアなどの病気の恐怖、移動のしんどさ、物価の高さ、食事の単調さ……。バックパッカーの名言に「耐えてアフリカ」というフレーズがありますが、まさにそんな感じがピッタリの旅が描かれています。

しかし、そんな環境でも、二人が無理をせずスローな旅を続け、深刻さを滲ませるどころか、ひょうひょうとした感じさえ漂わせているのは、いつものことながらさすがとしか言いようがありません。

本文を読んでいる限りでは気がつきにくいのですが、二人はこの北アフリカから西アフリカへの旅だけで半年もかけています。その長い旅の間には、この本に載せきれないエピソードが、他にもたくさんあったに違いありません。

ただ、本書は15年以上前のアフリカの旅を描いたものなので、現在では状況が変わっているところも少なくないと思います。今現在のアフリカがどうなっているか、最新の情報にも目を通してみたくなりました。

『ゴーゴー・アフリカ〈下〉』の紹介記事


本の評価基準

 以下の基準を目安に、私の主観で判断しています。

 ★★★★★ 座右の書として、何度も読み返したい本です
 ★★★★☆ 一度は読んでおきたい、素晴らしい本です
 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります
 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください
 ★☆☆☆☆ 人によっては得るところがあるかも?
 ☆☆☆☆☆ ここでは紹介しないことにします

at 19:10, 浪人, 本の旅〜アフリカ

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『アフリカの満月』

アフリカの満月
アフリカの満月
前川 健一

評価 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください

アフリカは、多くの日本人にとっていまだに「秘境」です。アフリカ旅行記といえば、野生動物や大自然の驚異を紹介する「ワンダフルネイチャー系」か、個人旅行のしんどさを面白おかしく強調して書いた「狢僂┐謄▲侫螢畄蓮廚里茲Δ覆發里思い浮かびますが、この本は、一見すると後者のタイプのようでありながら、読んでみるとそれだけではない、ちょっと不思議な感じのする本です。

ケニアのナイロビ長期滞在、ヒッチハイク、帆船に乗ってのタンザニア密入国、ナイロビの詐欺師、内乱のウガンダの旅、スーダンで病に倒れた話など、内容は盛り沢山で、1980年代初頭の東アフリカの旅が鮮やかに描かれています。

実際の旅から20年近く「寝かせて」から書かれたためか、前川氏の文章のスタイルによるものなのか、これらの旅の事件の数々は、意外に冷静かつ淡々と綴られています。そのせいか私としては、旅の個々のエピソードの印象よりも、むしろアフリカの旅の描写全体を通じて呼び覚まされる、旅人の独特の感傷のようなものをより強く感じます。

これは、言葉ではうまく表現しようのない微妙な気分です。あまりに短期の急ぎ旅では感じる余地はないが、一か所に完全に定住しても感じなくなってしまう、長旅の人だけが感じる何か、個人やモノや個々の出来事に対してではなく、人々や街全体を通して感じられる漠然とした何かです。

私の場合、その何かを感じたくて旅をしているのではないかという気もするのですが、それは旅の目的地とか人の名前のように、言葉でハッキリ表現できるものではないので、同じような経験をもつ旅人には何となくわかってもらえても、旅をしない人にはうまく説明できない微妙な気分なのです。
 
この本の最初の章「ナイロビ・リバーロード」は、旅人の感じるそんな「何か」をうまく呼び覚ましてくれるように思います。

万人に広く受け入れられるタイプの本ではないと思いますが、「沈没系」バックパッカーには是非おすすめしたいと思います。


本の評価基準

 以下の基準を目安に、私の主観で判断しています。

 ★★★★★ 座右の書として、何度も読み返したい本です
 ★★★★☆ 一度は読んでおきたい、素晴らしい本です
 ★★★☆☆ 読むだけの価値はあります
 ★★☆☆☆ よかったら暇な時に読んでみてください
 ★☆☆☆☆ 人によっては得るところがあるかも?
 ☆☆☆☆☆ ここでは紹介しないことにします

at 19:58, 浪人, 本の旅〜アフリカ

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