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招待所の絶叫カラオケ

中国の雲南省を旅しているとき、宿は国営の招待所でした。建物は古く、従業員は無愛想なので、本当は泊まりたくないのですが、外国人は指定された宿にしか泊まれない規則になっているので仕方がありません。街を歩いていて、小奇麗で居心地のよさそうな民宿を見つけたとしても、涙をのんであきらめるしかないのです。

国営の招待所には、カラオケルームが設置されていることが多く、夜になるとお客の歌声がドミトリーの中まで聞こえてきます。何故かいつもフルボリュームで、ビリビリと割れた音が、まるで館内放送のように建物中に響き渡っているのです。

歌っているのはいつもオッサンで、私が聞いた限りでは、歌のうまい人はいませんでした。何故か、どのオッサンも歌うというより絶叫していて、悲鳴のような叫び声が延々と続きます。

何故いつもフルボリュームなのでしょうか? 招待所としては、「こんな楽しいことをしているんだから、あなたも是非カラオケルームにいらっしゃい」と呼びかけているのかもしれないし、客がフルボリュームにしろと、いやがる従業員に要求しているのかもしれません。

少なくとも私はそれを聞いて、一緒にカラオケをしようという気には絶対にならないのですが、もしかすると、招待所に泊まっている中国人の客の中には、その音に誘われて、「俺も大声で歌いたい!」と思う人が結構いるのかもしれません。

深夜まで続くカラオケの絶叫を毎晩のように聞いていると、慣れてしまうのか、あまり不快に感じなくなってきます。むしろやがて、中国のオッサンたちの孤独で悲しい「魂の叫び」が感じられるような気さえしてきます。私たちのような旅人には知る由もありませんが、オッサン達にも、叫びたくもなるような心の葛藤や、日々の辛い生活があるのかもしれません。「俺の叫びを聞いてくれ!」という切ない思いが、フルボリュームとなって部屋からあふれ出ているのかもしれません。

私の場合、日中は観光ポイントなどを歩き回って疲れていたので、騒音にいらだつこともあまりなく、すぐに寝入ることができました。招待所に泊まるときは、日中は動き回って夜はサッサと寝てしまうのがベストだと思います。オッサンの絶叫は、おやすみの音楽としては最悪ですが……。

at 19:40, 浪人, 地上の旅〜中国

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中国の夜行寝台バス

中国は広い国なので、移動にはとにかく時間がかかります。北京や上海のような主要都市間を一気に移動しようと思ったら、飛行機か列車を使うことになりますが、列車が通っていない比較的マイナーな都市間の移動は、バスを使うしかありません。

同じ省内で、地図の上ではすぐ隣同士のような都市の間も、バスで行くと数十時間かかることがあります。私としては、何日もひたすら同じバスに乗り続けるというのはイヤなので、移動は一日数時間にとどめて途中の街で宿泊し、適度に疲労も回復させつつ、少しずつ刻みながら旅をするのが好みなのですが、諸般の事情でどうしても一気に移動せざるを得ないこともあります。

長時間の移動が苦痛なのは中国人も同じらしく、誰が発明したのか、フラット寝台(平臥)バスというのが各地に普及しています。これはその名のとおり、平らな2段ベッドが通路の両側に造りつけられていて、ベッドに寝たまま目的地まで移動できるという素晴らしい乗り物です。

これで移動すれば、尻の痛みや疲労に悩まされることなく、快適に長旅を楽しむことができそうですが、実はいくつかの欠点もあります。

まず、当然のことですが、料金が高いということです。これは一人当たりの占有面積が大きいので仕方のないことです。また、寝台車という性質上、席が予約制になっていて、早めにチケットを確保する必要もあります。

寝台は2人ずつ使用するので、一人旅の場合は同じ「ベッド」を誰か見知らぬ人と共有することになります。運命のいたずらで、若くてかわいらしい女性と隣になる幸運にめぐりあう可能性もゼロではありませんが、乗客の人数比からいって、中国人のオッサンに当たる確率の方が圧倒的に高いでしょう。女性の一人旅なら、予約の時に隣席も女性にしてもらうなどの「防衛策」をとる必要があります。

また、列車と違ってバスの揺れは激しいので、上段ベッドに寝ているときは、揺れたはずみで転げ落ちないよう細心の注意が必要です。旅先で読んだ情報ノートには、寝台から転げ落ちてケガをした旅行者の話が書かれていました。

最後に、これは防ぎようのないことですが、寝台に横になっていると、ムッとするような異臭のすることがあります。寝台バスでは普通、進行方向に足を向けて横になるので、自分の頭の真後ろは、後席の乗客の足の先ということになります。よって、後ろの席にオッサンが二人寝ているような時には、彼らの靴下から強烈な「異臭」が漂ってくることになるのです。

もっとも、人間の感覚というのはうまくできているので、数十分もすれば臭いに慣れて、ほとんど気にならなくなるでしょう。中国の田舎を旅する人ならば、それ以前に様々な試練を乗り越えているので、このくらいの不都合は笑って許せるはずです。

at 19:56, 浪人, 地上の旅〜中国

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香港で注射器を探した話

チベットに行こうと思い、香港で6か月の中国ビザを取得したり、寝袋を買ったりと、いろいろ準備していたときのことです。

チベットや中国の田舎では、医療器具が不足していて注射器が使い回されていたりするので、いざというときのために個人で用意しておいたほうがいいと、以前に何かの本で読んだか、話に聞いていました。

そういうものは、中国では手に入らないと思い、香港にいるうちに注射器と点滴針を探すことにしました。

日系の百貨店や、あちこちの薬屋を訪れ、怪しい英語と筆談でたずねてまわりましたが、言葉が通じないのか、在庫を確認するのが面倒なのか、どこでも冷たくあしらわれました。

こんなに病院がいっぱいあるんだから、どこかで注射器くらい市販されてるだろうと思ったのですが、読みが甘かったようです。

一日探し回って、ようやくある薬屋で、奥の倉庫の一角に置いてあった注射器を2、3本購入することができました。点滴針はないと言われてあきらめました。

幸い、チベットの旅ではケガも病気もなく、その後に行った別の国でも注射器のお世話になることはありませんでした。

しかし、今考えてみると、病院がたくさんある香港で、しろうとが注射器を自分で買って使うというシチュエーションがあるわけないし、チベットで必要になるかもしれないという私の側の事情など、薬屋の人が知る由もないわけで、彼らとしては、「こいつはヤバイことに使うんじゃないか」と考えていたんだろうなと思います。

私はよく知りませんが、日本でも、薬屋で注射器とかを普通に売ってくれるのでしょうか? 辺境を旅行する際に、注射器を持参する旅行者がどれくらいいるのかわかりませんが、どこでどういう風に調達しているものなのか、一度旅のプロに聞いてみたい気がします。

at 20:28, 浪人, 地上の旅〜中国

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